花屋成功のカギ|差別化の方法

花屋は競争に負けず、必要の販売額・利益を取れれば、

成立しますね。

花屋を開業する皆さんには、是非成功して欲しいので、

今日は、このことについて凝縮して述べてみます。

1、花屋の差別化のポイント

1-1 差別化の品揃え

お店には、基本的に大体来てくれる可能性のあるお客様の数というものがあります。

例えば、自分の店の半径1キロの範囲に5万人住んでいるとします。

その5万人以外の人は、そんなに来ないとすると、

そのお客様の花の需要を、なるべく多く取りたいですね。

そのためには、なるべく多くの品揃えが欲しいですね。

花束、アレンジ。これは、スーパーのセルフ売り場出来ませんね!

切り花の品揃えが豊富。仏花、パック花すべてあります。

苗物・園芸、基本商品が全て揃っている。

例えば、初夏にマリーゴールド、ペチュニア、ベコニア、インパチェンス、

バーベナ、ナスタチウム、ロベリアなど、揃っている。

母の日には、カーネーションの鉢以外でも、アジサイ、カラー、クレマチス、バラなど豊富。

ランは、胡蝶蘭、デンドロビウム、シンビジウムなど揃っている。

春から秋は、観葉植物が揃っている。

小さい花屋だと無理。

小さい花屋は、町場(まちば)だと、競合に勝てない。

お客様の需要に応えられないので、残念ながら、即退場となってしまいます。

 

1-2 差別化の専門性

園芸用品などは、ホームセンターが圧倒的に強い。

でも、花鉢などは、普及品が多く、いいものを売っていない。

胡蝶蘭などもなんちゃって商品が多い。

基本的にセルフ販売ですから、むこうの店員さんと会話もしない。

店員さんも、パート社員が多く、商品知識がさほど豊かではありません。

花屋さんのほうが、お客様と会話が出来る。

自分のところに置いてある商品は、

それが一年草なのか、多年草なのか、木なのか、

球根なのか、観葉なのか、その育て方はどうなのか、

知っておきましょう。

レジで必ず、その商品の育て方のワンポイントアドバイスをしてあげましょう。

園芸商品は、育てながら観賞するものです。

育て方が分からないと、早く痛めしまう。

「胡蝶蘭は、もともと宿り木ですから、水はあまり必要ないですよ!

月2回ほど、多めの霧吹きで大丈夫ですよ!」

「こちら、観葉植物ですので、10℃以下にしないで下さいね。

冬は、居間など、暖かい日当たりに置いてあげて下さいね!」

「夏は水が切れやすいので、朝夕の2回、水をあげて下さいね!」、と。

そのように育てないと、本来長く持つものなのに、その植物の寿命を全う出来ません。

こちらは花屋という専門店ですから、専門知識をどんどん身につけましょう。

今の時代、インターネットで殆どのことが調べられますので!

 

1-3 差別化の価格

花業界の場合、花の価格は、一物一価ではありません。

どんなものでも、一物一価ではありませんけど。

消しゴムだって、1ダースと、段ボール一箱と、2tトラック1台分では、

当然、仕入価格は違うわけです。

ホームセンターの園芸商品は、実はあまり安くないです。

何十、何百店舗に、標準的な品揃えをするには、

市場の競り取引では、各店に商品を充足出来ません。

それで、市場を通じて相対取引を行います。

例えば、7号鉢のパキラの相対価格は、1300円。

これを、全店統一で2800円程度で売ります。

4月、5月の需要期なら、競りでも同じような価格です。

しかし、7月の中元期でも過ぎると、競りですと800円程度まで下がります。

そうしたら、1600円とか、2000円とかで売れますよね。

ホームセンターで売っているものと、全く同じものです。

うちは、園芸はセリ取引主体ですので仕入価格が平均安く、

園芸の鉢物は、ホームセンターの半額前後で売っています。

だから、売れます。

お客様は車で来て、提携駐車場に停めて、園芸・苗物を多く買っていかれます。

品揃え量では、負けていますが、置いてあるものは、

95パーセントホームセンターより安いです。

切り花も、相対取引と競り取引を上手く調整して、安く仕入れます。

卸屋さんから10本ずつ高めに買っている小さな花屋さんは、

価格での差別化は、難しいです。

 

2、競合に勝てる店のサイズ

競合に勝つ差別化のポイントの品揃え、価格のためには、

店のサイズは一定規模ないといけません。

多くの商品を並べるスペース。

沢山売れないと、市場でケース単位で買うのが難しい。

置いてないものは売れないから、やはり置けるスペースが必要です。

店のサイズは最低20坪は欲しいですね。

そして、少し道路面からセットバックしているお店。

そうすると、実質売り場が広がりますし、

お客様の接するところが、店の壁でなく商品となります。

パンジーやビオラが、道路前にわーっと広がっていれば、

購買意欲をそそります。

おまけに安ければ。

そうなれば、お客様がたかり、人だかりが出来、

人が人を呼ぶ状態になる。

そうなれば、行列の出来るお店になります。

店づくりも、やりようがあります!

 

【阿部憲資略歴】

 

1996年 東京立川に花屋1号店オープン

      以降、計30店舗の花屋開設

2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長

2001年 日本フローラル協会理事

2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役

      現在に至る。

 

【著書(共著)】

「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社

「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社

 

【TV】

テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)

テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)

NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)

 

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