1、お客様はどこからくるのかー後背地
自分のお店のお客さまはどこにいるのか、どこから来るのかと考えることは重要です。
日本で駅の乗降客数が一番多いのは新宿駅、二番は池袋駅。
新宿駅に来るのは、山手線、中央線、総武線、埼京線、りんかい線、中央本線、小田急線、京王線、丸ノ内線、大江戸線など。
池袋駅に来るのは、山手線、埼京線、西武池袋線、東武東上線、丸ノ内線、有楽町線など。駅でみると、そのように他方向から人が来る。
当然、新宿の伊勢丹や小田急百貨店、池袋の西武百貨店、東武百貨店のお客様はその路線沿線の人が多いでしょう。
では、町の中のお店、あなたのお店のお客様はどこから来やすいのか。お店の位置によって違うでしょう。良く考えて見て下さいね。
まずは、大体半径5~10分以内のところ。これは徒歩だったり、自転車だったり。あとは、自分のお店から見て、下り方向から多く人が来る。
お客様からみると、自分の家から上り方向に買い物に行く。
分かりやすくいうと、買い物する時は駅のある方向に向かうのである。
大体人は、上り方向に行くのが習性。
上り方向が目的地で、下り方向は帰り道。
目的地は駅だったり、新宿駅だったり、横浜線駅だったり、近くの大きいスーパーだったり病院だったり。
これは、主に朝と昼の話し。
あるいは、土曜日、日曜日の話し。
家から買い物に行く場合の話しである。
通学、通勤時はもちろん流れが逆になる。
駅から家に帰るのである。
早く帰りたいので、駅の回りで買い物して、バスで帰る。
2、日本フラワーの立地条件
わが店、日本フラワーも、JR八王子駅北口から1キロちょっと。
駅方向から来るよりは、当然自分の店から西北方向4~5キロぐらいからの来客が多い。
そちらの方に住んでいる人が圧倒的に多いのです。
八王子北口のバス路線60路線のうち、50路線がお店の前を通る。
駅から距離がある割には、後背地が広い。
商圏人口が多いのである。
おまけにバス停の前。
甲州街道をちょっと下ると、大きな交差点(右折方向16号)、そして秋川街道、陣馬街道。
そういう分岐点を越えて行くと、バス路線60路線が5~6路線になる。
その間、バス停3つ分。バス停3つ行くだけで、極めてさびれる。
ちょっとした立地の取り方で、売れやすい場所と売れにくい場所に分かれてしまうのです。
川の水量でいうと、中流と下流で5倍違うという話しと同じです。
店は、素直に、多く人が来やすい場所が良い。
川があったり高速道路があったりすると、
後背地と分断されてしまいますよ。
分断するものは、大きな障害物。次回、お話します。
【阿部憲資略歴】
1996年 東京立川に花屋1号店オープン
以降、計30店舗の花屋開設
2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長
2001年 日本フローラル協会理事
2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役
現在に至る。
【著書(共著)】
「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社
「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社
【TV】
テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)
テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)
NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)
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