令和2年も2月に入りました。
まだ寒いですが陽の光も優しく感じられ、
令和2年が本格的に動いていくのをひしひしと感じます。
さて、花屋開業を成功させるために、
花屋開業月を何月にするのが適当か、
お話したいと思います。
1、花屋事業で最も重要なのは、資金繰りです!
お勤めしていると、お給料は貰うものであり、
与えるものではありません。
必要なものは全て、会社が払っていましたよね。
ですから今まで資金繰りを気にしたことは、殆ど無かったと思います。
しかし、自分が花屋を開業し事業主になると、
全ての収入と支払いは、あなたの責任になります。
常に収入が支払いを上回れば、花屋事業は永続します。
しかし、収入が支払を下回り、支払いが出来なくなれば、そこで事業は残念ながらストップです。
資金繰りとは、経費などの支払に対応できるように資金の流れをコントロールすることです。
収入および支払いのコントロールです。
支払いは銀行振込が基本でしょう。
ですから、支払に必要なのは現金です。
例えば月の売上が300万円だったとしても、
企業取引やカード決済分が50万円分なので、現金が250万円しかなければ、支払に回せる現金は250万円です。
会社勤めの頃と、事業主とでは、一番違うのは資金繰りの感覚です。
支払が遅れると、信用が無くなります。
ここは、事業を始める時の重要ポイントです。
資金繰りは、支払とともに、
いやそれ以上に重要なのは何でしょうか?
ご想像の通りです。
それは、売上・収入を上げることです。
2、売れる時に開業するのがベストです!
資金繰りのポイントは、まずをもってしっかり売ることですね。
だから売れるシーズン・月を意識してオープンしたら得です。
一般的な感じで、月の売上ランキングを作ってみます。
1位 12月 2位 3月 3位 5月 4位 4月
5位 9月 6位 6月 7位11月 8位 7月
9位 10月 10位2月 11位1月 12位8月ー東京の場合
こうして見てみると、売れるのは3月~5月ですね。
例えば3月の売上は1月、8月の2倍以上です。
家賃や人件費など固定費ですから、毎月同じ支払いです。
売れる月だと払いやすいですが、
売れない月だと支払い苦しくなります。
このようなことをしっかり考えないと、
最初から経営しづらくなってしまいます。
3、いきなりドピークはまずいです。|若干の助走運転を!
3月も20日ぐらいになると、お彼岸・卒業で超忙しい。
5月も母の日直前は超忙しい.
12月も27日からドピークに入ります。
開店時は段取りをとるのも大変で、
新しいスタッフも慣れません。
やってみなければ、どのくらい売れるのかもわかりません。
ですから売れるシーズンの前に、少し助走距離が欲しいです。
開店の売上、開店後の通常の売上を把握して、売れる時の売上を推定して仕入れる。
ですから、売れるシーズンの少し前に開店するのが理想です。
4、2月下旬がオープンに最適です!
売上高ランキング2位、3位、4位の3月、5月、4月をにらみ、
少し助走期間を置くとすると、2月中旬~3月上旬に開店するのがベストです。
まあまあ売れる時期ですから、お客様も興味を持って、開店を楽しみにして下さる。
8月の下旬や1月の中旬では、暑くて極寒で皆さん花に興味を示されません。
開店でお客様を多く集めて自分の店に興味を持ってもらう。
口コミで広めて頂き、ヘビーユーザーになって頂く。
開店の成功が、次に繋がります。
開店を失敗すると、以降の展開が苦しくなります。
是非開店のタイミングを選んで頂き、
多く売って頂き、資金繰りをよくして頂き、
永続する花屋を目指して頂ければと思います!
【阿部憲資略歴】
1996年 東京立川に花屋1号店オープン
以降、計30店舗の花屋開設
2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長
2001年 日本フローラル協会理事
2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役
現在に至る。
【著書(共著)】
「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社
「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社
【TV】
テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)
テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)
NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)
最新情報をお届けします