花のチカラ‼|お客様は不変です!

コロナ騒ぎが顕在化した2月から8カ月ほど経ちました。

まだ、収束の道のりは見えていませんが、

ウィズコロナの時代として、

生活のパターンは変わって来ました。

その中で、花のチカラが見直されていると思います。

あるいは、こういう時代だからこそ、

花の本質にシャープに触れることが出来たんだと思います。

1、この8カ月の大幅な花の需要の流れ

3月の対コロナのテーマは、

分かりやすく言うと、「三密を避ける」でした。

人が多く集まることは中止か大幅に規制されました。

花関連で見ますと、卒業謝恩会の中止。

コンサートなどのイベントの中止。

結婚式の延期、中止。葬儀の超簡素化。

花を大幅に使ってくれるイベントの中止は、

年間でも一番の稼ぎどころである3月として、

花業界には大きな痛手でした。

ただしかし、日本の文化である御彼岸はまずまず売れました。

4月1日付けのご就任や送別花も、それほど落ちなかったです。

4月には「外出自粛令」が出され、街は閑散。

花は、人の流れで売れますので、

街に人がいないと売れません。

ただ、テレワークに耐え切れず、

初めて花やミニ観葉を買う若いお客さんが目立ちました。

また、ステイホームで皆さん家にいるので、

近所の花屋に、野菜の苗や、

庭のガーデニングの花苗を買いに来る人が目立ちました。

さすがに4月は、売上でいうとこのコロナ期間、

最悪の前年比売上でした。

5月は前半、中盤まだステイホーム。

ゴールデンウイークに家にいるので、

4月の後半の流れで、野菜や花苗を買う人が多かったです。

自分の花屋人生で、今年が一番、野菜苗が売れました。

またゴールデンウイーク中に、

早めに母の日ギフトの予約をする人が多かったです。

母の日当日は、前年比の140%増の母の日売上。
東日本大震災の時のように、

大災害や厳しい時ほど、「家族の絆」が強くなるのを感じました。

5月下旬には、外出自粛令が解除され、

5月6月と、ほぼ売上は戻りつつありました。

しかしながら、収束が近いように見えたコロナも、

7月8月と第二波状況になり、

また自主外出自粛状態になり、

売上は低迷しました。

日本の文化である、7月の東京盆、8月の全国盆は根強い動きでした。

9月も売れたのはお彼岸のみでした。

今年は雨が多く、天気が悪く、彼岸花、金木犀、萩などは大幅に咲く時期が遅れました。

逆に、菊、スプレー菊、小菊、りんどうなどの短日性植物は、

多くはお彼岸のかなり前に咲いてしまって、

お彼岸は超品薄状態。

自分の花屋人生で一番、花の仕入れ価格が高い秋彼岸になってしまいました。

10月に入り、GO TOトラベルやGO TOイートなどの経済活性化の施策が奏功し、街に賑わいが戻ってきて、売上はかなり戻ってきたようです。

2、最近、花のチカラを感じる|花は心の栄養

3月から10月の流れを見てみると、

極端な外出自粛状態で無い時は、

花は三密を避けながら、そこそこ普通に売れています。

それは、何故でしょうか?

これは、花は私たち人間にとって、必需品だからです。

生鮮三品と言いますね。

野菜、肉、魚。これらは体の栄養です。

生鮮四品目が花です。

花は心の栄養です。

何故、人は花や緑を求めるのか。

これは、根源的な問題です。

分かりやすくいうと、

人間は自然から生まれて来たから、

そこに花や緑があるのが、普通の状態なのです。

そこで狩猟や農耕をしながら、ヒトは生きてきました。

しかしながら、ここ1世紀、世界も日本も都市化され、

東京に見られるようにコンクリートジャングル化してしまいました。

都市には公園もありますが、

多くの集合住宅の家の中には、

もともと花も緑もない。

生鮮三品を食べて、体は維持出来ますが、

花や緑が無ければ、心の栄養が保てないのです。

花は本当に、私たちを癒してくれる。

部屋に1本お花があると、部屋の空気が変わります。

自分のストレスや不満が吹き飛びます。

庭で土をいじって花を植えると、

生きている実感がします。

花が生きている。木が生きている。

虫が生きている。動物が生きている。

自然が生きている。

私が生きている。

土いじりはそのような効果があります。

花や植物が好きな人は優しい。

心に余裕がある。

人に余裕をもって接することが出来る。

どんなに社会的・経済的な地位が上と見られている人でも、

花に興味がなかったり、花が好きでないような人は、

ギスギスしているように感じます。

新聞紙上で見られる、いやな事件・凄惨な事件を起こす人。

この人たちに、花を愛でる心の余裕があったなら、

そのような事件は大幅に減ることでしょう。

花は人間を、あるがままの自分に気づかせてくれるチカラがある。

人間、人に「感謝」でき、人を「愛する」ことが出来れば、

それが幸せの基だと思います。

皆さん、「花」を有効に楽しみましょう。

私たち花屋も、心の栄養を売る商売。

花屋って素晴らしい仕事です。

頑張りましょうね!

 

【阿部憲資略歴】

 

1996年 東京立川に花屋1号店オープン

      以降、計30店舗の花屋開設

2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長

2001年 日本フローラル協会理事

2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役

      現在に至る。

 

【著書(共著)】

「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社

「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社

 

【TV】

テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)

テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)

NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)

 

 

 

 

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