1、町の特徴を捉える
今まで、お店の通行量が大切ですと話して来ました。
同様に、どのような人が歩いているかも重要です。
花を買うのは生活者の女性がメイン層です。
また最近は、男性も普通に花を買うようになって来ました。
生活者と言いましたが、街への来訪者は花を買いません。
原宿のように人通りが多くても外来のティーンエージャーは花を買いません。
竹下通りの入り口左側にあった花屋さんはすぐに撤退しました。
自由が丘、下北沢のように外来者であふれた街も花屋はむずかしい。
花を買うのは地元の人です。
しかるに外来者が多いため、賃料が坪5万円以上のところが多い。
花屋は出ると負けの歴史です。
新橋や神田はサラリーマンの町ですね。
サラリーマンは昼間ビルにこもっています。
土日は人がいません。
だから、当然売りにくい。
新橋は飲み屋さん多いけど、花屋見たことありません。
住宅地だけでも、やや商売の妙味に欠ける。
生活者の需要は取れますが、それ以外のフォローの風は少ないです。
2、八王子の街の特徴
その点、八王子の北口は恵まれています。
八王子市でも人口密度の上位5のうち、1位の八日町を始め、八幡町、横山町、追分町の4町がランクイン。
生活者は間違いないなく多いですね。
また、事業者がものすごく多い。
商売をする人は取引先やお付き合いで、多くお花を使います。
日本フラワーが常時100以上の胡蝶蘭を持っている所以です。
お寺、墓地が多い。
お寺は規模が大きく多く、500以上お墓があるお寺が付近に3つあります。
大型の墓地も八王子郊外に多いです。
お彼岸、お盆は半端ないです。
近くにイベントホールが多い。
いちょうホール、クリエイトホール、オリンパスホール。
ヤマハさんの常設ホールもある。
オリンパスホール以外は、市民が参加できる小割りのホールです。
発表会シーズンは、花束が多く出ます。
学校が多い。
大学21校だけでなく、高校、中学、小学校、幼稚園、保育園がたくさんあります。
卒業式シーズンは飛びます。
あとは、警察署、消防署。
転勤時には、キチッと送別されます。
花がどのような時に買われるか。
どのような人に買われるのか。
ここでも普通に5W1Hですね。
そういう訳で、街の特徴・特質を考えませんと、通行量だけあっても、花屋の場合むずかしいかも知れませんよ。
【阿部憲資略歴】
1996年 東京立川に花屋1号店オープン
以降、計30店舗の花屋開設
2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長
2001年 日本フローラル協会理事
2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役
現在に至る。
【著書(共著)】
「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社
「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社
【TV】
テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)
テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)
NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)
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