花屋に限らず、店舗を構えるには、大変な出費が伴います。
なるべく出費を最小限に抑え、運転資金に回したいですよね。
このブログでは、様々な花屋開業における、
開業資金を節約する工夫の方法を、述べてみたいと思います。
1、スケレトン物件を避ける
スケレトン物件とは、床や壁などがむき出し(打ちっぱなし)の物件。
自分で、床を貼り、壁を貼り、トイレを作り、エアコンを作り、
照明を作る。
ひどくお金が掛かります。
例えば、マクドナルド、ガスト、吉野家などのチェーン店舗は、
同じ造りで作るので、何もないゼロの状態のほうが都合が良いのです。
床や壁が貼ってあると、それらを剥がしたり壊したりするのに、
お金が掛かります。
新しく大きな商業施設、ショッピングセンターなどは、
殆どスケレトン物件で、ゼロから作り込んで行きます。
スケレトンとは、英語で骸骨という意味。
骸骨のように、骨組み・枠組みしかないということで、
スケレトン物件といいます。
花屋で開業するためには、お金がかかり、
限られた予算の枠内で開業します。
現状渡し物件と言って、
最低限の床、壁、トイレ、エアコンなどが使用できる物件。
トイレを設置し、エアコンを設置し、床、壁を作ると、
15坪~20坪の物件ですと、300万円はかかると思います。
最初から床、壁、トイレ、エアコンが付いていて、それらが使えれば、
300万円、工事費が浮くわけです。
個人の開店で、ふんだんに予算があるわけでないとすれば、
この300万円は大きいですね。
このように、選ぶ物件によって、掛かる工事費がおのずと違って来ます。
そのことを、知っておかなければなりません。
2、分かりやすい視認性のいい物件を選ぶ
仮に分かりにくい場所の物件を借りるとすると、
そこの場所を分かってもらうために、駅かどこかに看板を出したり、
チラシを出したり、店を知ってもらうために、継続して広告宣伝費がかかります。
そうではなくて、バス通りや大通り、商店街のわかりやすいところに、
物件を借りる。
そうすると、その物件を自然に見てくれるお客様が多いので、
開店して直後から、店の存在・場所を認知してもらいやすい。
知る→来る→見る→考える→買うという順序ですから、
まず店の所在をしてもらうこと。
じつは、店そのもが、一番の媒体です。
ちょっと見てもらえば、何の店で、どういうコンセプトで、
何を売り物にしているかが、直接にすぐにわかります。
紙媒体や、動画で見るよりも、直接見てもらったほうが、
分かりやすい。
そのような意味で、視認性の良いことは非常に重要。
視認性が良いと、お店がお金のかからない一番有効な無料の媒体となります。
郵便局の隣とか、スーパーの向かいというように、
くどくど説明しなくても、わかりやすい立地の店が有利ですね!
3、駅近でない、坪賃料のバカ高くない物件を選ぶ
仮に、駅から至近の物件を選ぶと、例えば15坪借りるのに、
月家賃90万円、保証金900万円だったりします。
そこは、人通りも多く売れる可能性はあります。
しかし、そもそも保証金の900万円は払えないし、
多少売れたにしても、90万円という月家賃を払えるのだろうか。
月500万円売れたらそれは優秀な花屋ですが、
残念ながら、それでは到底月家賃90万円は払えません。
駅から少し離れていても、人通りがまあまああり、
その場所から奥までも、ずっと人が住んでいる。
その多くの人は、あなたの店を見ないでは、
駅まで行けない。
そういう、扇の要の位置があるのです。
八王子市で言えば、八日町という所。
駅から10分~15分。
JR八王子駅北口主要バスの過半が、八日町を通る。
なぜ、八日町を主要バスの過半が通るのか。
それは、駅から見て八日町の奥が、
個人住宅や集合住宅が奥まで、ズズッと続いているからです。
その奥の人たちは、八日町を通らないと、駅まで行けません。
バスでも、徒歩でも、自転車でも。
だから、駅から距離があるのに、生活者が多く、
そこを通るのです。
駅前は坪当たり賃料は5万円程度。
八日町は、駅から距離があるので坪当たり賃料は1万円程度。
商売が成立するいい物件を探すには、
理論的な勘所が必要です。
街のツボを押さえるのです。
4、市場と直接取引をする
市場から仕入れた場合と、仲卸から仕入れた場合を比較すると、
3割は仕入れ値が違うでしょう。
市場から1000万円年間仕入れたとすると、
仲卸からですと、1300万円で仕入れることになる。
一年で300万円、10年で3000万円の違いが出る。
市場と仲卸との併用でもいいです。
市場仕入を主力にしないと、仕入価格が高くなり、
それが売値に跳ね返る。
価格競争に、負ける大きな要因です。
新規の開業は、建物やお店作りだけでなく、1年、5年のビジネスモデルが重要です。
最初の花屋開業経費の節約だけでなく、
ビジネスをしている間中の、
仕入経費や運営経費の節減も重要なポイントです・。
【阿部憲資略歴】
1996年 東京立川に花屋1号店オープン
以降、計30店舗の花屋開設
2001年 株式会社 花良品 代表取締役社長
2001年 日本フローラル協会理事
2007年 株式会社フラワー総研 代表取締役
現在に至る。
【著書(共著)】
「お花屋さんマニュアル」1~4誠文堂新光社
「花屋さんの仕事 基本のき」誠文堂新光社
【TV】
テレビ東京「日比谷花壇 vs 花良品」(30分特番)
テレビ朝日「花良品 vs 青山フラワーマーケット」(30分特番)
NHKBS 「花良品の鮮度保証販売」(5分特集)
■花屋の開業資金 節約する方法|余裕資金を持とう!
→https://www.hanayakaigyo.com/kaigyosikin
■無料メルマガの登録はこちら→
https://www.hanayakaigyo.com/mailmagazinelp
最新情報をお届けします